蚊が媒介する感染症対策にも

今回の研究は、「ネッタイシマカ」という蚊で行われています。
東南アジアに多く日本には生息していない蚊で、「デング熱」や「マラリア」などの危険な感染症も媒介する蚊です。
今後、研究により吸血を抑える手法を開発できれば、感染症対策になると期待されています。
また、蚊の体内で「FPA」を捉える分子などが詳しくわかれば蚊の吸血行動を止める物質の開発にも繋がっていくと考えられます。
理化学研究所 佐久間知佐子氏:
すぐにというわけにはいかないかもしれませんが、蚊が吸うことをやめることができましたら、病原体は蚊の針が私達の血管に入った瞬間に移されるものですので、それを防ぐことができると思っております。
ーー今回の研究はネッタイシマカで行われているということですが、全ての蚊でいえるんですか?
理化学研究所 佐久間知佐子氏:
試してみないとわからないところがありますが、ATP(吸血促進物質)に関しては全ての蚊が同じように使っています。ATPを感じて吸血を始める。
また、マラリアを媒介する「ハマダラカ」でも「FPA」が入っている血清を加えたときにATPによる吸血が抑制されたので、おそらく「ハマダラカ」でも同じようなことがあるのではないかと思います。
コメンテーター 山之内すず:
こんなに蚊がいろいろなことをしながら血を吸っているのも初めて知りましたし、かゆいのも嫌ですけど、それよりも伝染病がまず抑えられるのが何よりだと思うので、この研究は本当に今後が楽しみですね。
恵俊彰:
人間の最大の敵は「蚊」と言われてますからね。この研究は人類を救うことに直結しますもんね。
(ひるおび 2024年6月24日放送より)
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<プロフィール>
佐久間知佐子さん
理化学研究所上級研究員
分子生物学の観点から血の吸血や味覚の機能を研究
6月20日「蚊が吸血をやめる仕組み」を発表














