「いらっしゃいますか?」は「来ますか?」に言い換え
講座では6つのグループに別れた受講者が「やさしい日本語」の考え方や使い方をトークパートナーの外国人の方にしっかりと伝わっているか確認しながら進めるロールプレイング方式で学びました。
たとえば、尊敬語の「いらっしゃる」という言葉の意味をトークパートナーに聞くと「わかりません」と答えました。
そこで、それを「です」「ます」を使った簡単な言葉への言い換えをみんなで考えます。
「何時にいらっしゃいますか?」という問題をひとりの受講者が「何時に来ますか?」と答えました。トークパートナーは「わかります」と応じます。このことから「いらっしゃいますか?」よりも「来ますか?」のほうが伝わりやすいことが分かりました。
また漢字の熟語、カタカナ言葉もわかりにくいです。
配布されたワークシートで「植物の観察」や「リサイクル」を簡単な日本語に置き換える問題がありました。かなり難しい問題と感じました。みなさんも考えてみてください。
そうした講師から出される問題を、グループの人たちで翻訳し、トークパートナーに確認しながら正解へと近づいていくため、とても実用的でした。

「はさみの法則」を大切に
「やさしい日本語」には「はさみの法則」という3つのポイントがあります。
「はっきり言う」「さいごまで言う」「みじかく言う」の3つです。「はっきり」「さいごまで」「みじかく」の頭文字をとって「は・さ・み」の法則です。
たとえば私たちがなんとなく使っている「大丈夫です」という言葉や、「ここではちょっと…」などの会話が日本語初級の人には意味不明になるため、はさみの法則で「いいです」「だめです」などに置き換えるように教えられました。こうした練習は、私たちが日常使っている言葉を改めて考えるきっかけにもなります。
