「高校に入ってすぐ退学」ライバルの活躍が刺激に

山内キャスター:
スタートというところでは、藤井竜王・名人はスタートダッシュが早かったですね。一方で伊藤新叡王もプロを目指して小学生のころから奨励会に入会していたのですが、なかなかプロになれませんでした。

そこで将棋に専念するため、師匠の宮田八段によりますと「高校に入ってすぐ、突然退学してきた。ライバルの活躍が刺激になったのでは」といいます。

藤井竜王・名人は、2016年10月に14歳2か月で、史上最年少プロになりました。同い年の藤井さんを見て、やはりここはということで高校を辞めてしまったということです。

その後、2020年10月に伊藤新叡王は17歳11か月でプロになります。十分早いのですが、このときにはもう既に藤井竜王・名人は2冠のタイトルを獲得していました。伊藤新叡王は「いまは大分離されているが、いつか大きい舞台で対戦してみたい」と話していました。

伊藤新叡王、藤井竜王・名人のそれぞれの師匠に話を聞きました。

伊藤新叡王の師匠 宮田利男八段
「研究の大半を藤井対策に費やしていた。藤井さんの存在が伊藤を強くした。今後も切磋琢磨していくはず」

藤井竜王・名人の師匠 杉本昌隆八段
「八冠を達成後も『面白い将棋をしたい』と口にしてきた藤井七冠は、同世代のライバルを欲しがっていた。2人のこれからが楽しみ」

日比キャスター:
対局後にお互いがお互いを心から尊敬していて、お互いの思いを聞くだけで将棋がわからなくてもグッときてしまいました。

東京大学 斎藤 准教授:
もう藤井さんは強すぎた。でもこうして新しい同世代のライバルが出てきたら、もっと将棋界も盛り上がるのでいいですね。

森田 気象予報士・将棋アマ4段:
もう既にいっぱいいるんですよ。どんどんこれから出てきますから楽しいですよ。