「市長が見えるように」市役所内でのふるまいは?

──これまで市民との対話について聞いてきました。職場である市役所の中ではどうでしょう。風通しは良くなりましたか?

「自分が就任する前はわからないので…(笑)でもたまに『市長が見えるようになった』と言われるようになりました。最初はそれこそ、いきなり現場の人に電話すると、『絶対やめてください』と注意され、徐々に組織というものを学びました。一方で、『こういうことやってるんだな市長は』っていうのが見えやすくなったのは変化かもしれません」

──未経験で市長になったわけですが、職員とのコミュニケーションで大事にしていることは?

「とにかく、わからないことは聞く。ちゃんと詰めて聞くっていうのは、市役所内ではすごく大事にしていて。これまで行政の中で働いたことがあるわけでもないし、議員みたいなことをやったこともあるわけではないので、いわゆる“常識”みたいなものはないと思うんです。だからこそ、率直にこれって何でこうしてるのかなとか、どうして今こういう意思決定しているのかっていうのを、疑問に思ったことは全部聞こうとすごく心がけていました。

最初は面倒くさいと思われていたかもしれないけど、『ようわからんけどいっか』ってやると、最終的に跳ね返ってくると思っています」