■語り継ぐ若者たち 涙の訴え

ロシア軍の捕虜となり拷問をうけたニカライさん。
ロシアの国営放送による取材があり、「捕虜は食事を与えられ、良い待遇をうけている」と、事実とは異なる証言をさせられました。さらに・・・
ニカライさん
「『ウクライナ軍が悪い』『ナチがいる』『多くの兵士がアルコール中毒だ』私たちはロシアのシナリオ通りに言わなければなりませんでした」
その映像をYouTubeで世界に公開されたのです。
「戦争と嘘」。繰り返される悲しい歴史をどうしたら断ち切れるのか。
舞鶴の引揚記念館には、抑留経験者から話を聞き、それを語り部として伝える若者たちがいます。

高校2年生 谷口逢友さん
「このお手紙を返すためには、その日のノルマを達成しないと書けないんですね。だからご褒美みたいなかんじです。“ノルマ”はちなみにロシア語です」
高校2年の谷口逢友(たにぐちあゆ)さんは、曽祖父が抑留者の受け入れに携わっていたと知り、舞鶴の歴史に興味を持ちました。
トラウデン直美さん
「伝わりやすいように柔らかくというか、かたくならないようにお話されていましたよね」
高校2年生 谷口逢友さん
「かたくなるより『こうやんな』とか友達と話す時って友達の目見て『これ聞いてほしいな』とか。同年代だからこその言い方もあるので」

同じ過ちを繰り返さないでほしいーー。ウクライナ侵攻が続く中、強い思いをもって記憶を伝え続けます。
高校2年生 谷口逢友さん
「世界中であれはダメなことだって、みんなで認識していたのに、なんでそんなことするのかな、とかすごい思います」
「相手のこととか、もっと考えたりしないのかなとか。自分の勝手なことだけで勝手な思いとか、自分を強くしたいとか、そういう思いがあるんだったら本当にやめてほしいなって」