「複雑でわかりにくい」とも指摘されている気象庁の防災情報について、専門家らはきょう、見直しへ向けた最終報告書をまとめました。「特別警報」と「警報」の間に「危険警報」を新設する、そんな案が示されています。
線状降水帯に台風、ゲリラ豪雨。本格的な大雨シーズンを迎え、いま、重要な議論が進められています。警報や注意報をはじめ、災害の危険性を示す「防災気象情報」が変わろうとしています。理由は単純。「複雑でわかりにくい」との指摘です。
これは、現在の運用。例えば「警戒情報」と名の付くものでも、▼「氾濫警戒情報」の場合、警戒レベルは「3」ですが、▼「土砂災害警戒情報」は「4」。似た名前であっても取るべき防災行動が違うのです。
こうした課題について専門家らは2年以上議論し、きょう最終報告書をまとめました。
案では、「洪水」や「土砂災害」など災害をもたらす4つの現象について、「洪水」の情報なら「氾濫」などと統一したうえで、警戒レベルに応じて「レベル5」の「特別警報」、「レベル2」の「注意報」などと共通の言葉で整理されています。
さらに、最も統一感のなかった警戒レベル「4」については、新たに「危険警報」をつくる案が示されました。
防災気象情報に関する検討会 矢守克也 座長
「全て同じ表現形式で統一できた。シンプルでわかりやすい表現への大きな一歩にはなったと思っています」
ただ、情報の「伝え手」である気象予報士からは、批判的な意見も。
森朗 気象予報士
「危険警報っていう言葉をぱっと聞いたときに、よくわからないと思う。あまり適切ではない印象」
指摘するのは、「警報」の一段階上に「危険警報」を新設することで、「警報」に対する危機感が薄れてしまうのではないかという懸念です。
森朗 気象予報士
「警報は重大な災害が起きる(おそれがある)時に発表される。これ(警報)でも十分危ない。(危険警報を新設し)さらにその上を重ねることで、『まだ警報だ』になってしまう」
適切な防災行動につなげるため、身に迫る危険をどうわかりやすく伝えるか。情報の見直しについて気象庁は今後、これらの案を踏まえて決定し、再来年からの運用を目指すとしています。
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