新潟県佐渡市の市長と新潟県の副知事が18日、文科省などを訪れ「佐渡島の金山」の世界遺産登録へ向けての“最後のお願い”です。

「大臣、きょうはお忙しいところ誠にありがとうございます」
要望のため、盛山正仁文部科学大臣を訪ねたのは佐渡市の渡辺竜五市長と橋本憲次郎副知事や議員連盟のメンバーです。

世界文化遺産への登録に向けた“最後のお願い”として政府一丸となって登録に向けて取り組むよう求めました。

新潟県 橋本憲次郎副知事
「25年間、四半世紀に渡って取り組んできた熱意をお伝えするとともに、是が非でも今年度の登録を実現したいと」

「佐渡島の金山」を巡っては今月6日、ユネスコの諮問機関 イコモスが追加情報の提出を求める勧告を出し、資産範囲の変更など3点を要請。

また、採掘が行われていた全ての時期の歴史を説明する展示戦略を策定するなどの8つの追加的勧告を出して配慮を求めました。

7月に行われる世界遺産委員会に向け、この勧告に日本側がどうこたえるかが焦点となる中、盛山大臣は「最終コーナーを回ったところ。文科省、外務省を挙げて地元と連携しながらて登録を目指す」と答えたということです。

佐渡市 渡辺竜五市長
「きょう大臣には地元の盛り上がり“暑い夏”によりもっと“熱い佐渡”を。そんな思いで話をさせていただきました。国にすべてを任せるのではなく、地元も一生懸命いろいろなことを考えて、できることをできるだけスピーディに取り組んでいく。ベストを尽くしていく」

渡辺市長らは午後には上川陽子 外務大臣と林芳正 官房長官とも面会。同様の要望を行いました。

上川陽子外務大臣
「まさに1か月後に迫っている世界遺産委員会。この本番に向けて皆さんと連携しながらしっかりと取り組んでまいりたいと改めて決意をしたところであります」

イコモスの勧告で求められた内容について、橋本副知事は「何をどこまでやるかは政府で検討中」とし、登録に向けては外交努力が求められるので政府一丸で結果を出してもらいたい」としています。