「1番・2番・4番の固定が打線の大きなポイントに」

 ―――交流戦後に再開されるリーグ戦、そのポイントは『打順の固定』、キーマンは『小幡竜平選手』ということですね?

 「近本(光司選手)の4番というのは機能しませんでした。他の5球団が一番嫌なのは、やはり近本・中野(拓夢選手)の1・2番だと思うんですよ。まずこの形を崩さないということと、大山が4番に戻れますって言ったら大山をまず固定することですね。1・2・4の固定ができれば、あとはいろいろ変えても打線のつながりが出てくると思います。1番・2番・4番の固定というものが打線の大きなポイントになると思います。それともう1つ、木浪(聖也選手)がデッドボールで骨折しましたので、たぶん1か月ぐらい時間はかかると思うんですよ。その間、小幡はチャンスなわけですよ。小幡がどういう野球をやるか。阪神は8番が出塁して1番の近本が返すという得点パターンがありますから、小幡も鍵を握ると思いますね」

 ―――ちなみに、勝負強く思い切りがいい打撃が魅力の森下翔太選手は、掛布さんのバッティングの形を理想としているということですが?

 「1つ森下に注文したいのは、低いボールに対して後ろの肩が下がって入るのは当然なんですが、打った後に少し体をレベルに戻すようなイメージで振った方がボールって上がってくれるんですよ。森下の場合はちょっと後ろの肩が下がったまま回っていく傾向があるんですよ。高めのボールが来たときは後ろの肩は当然下がらずに入っていくわけですよね。ボールの高さによって肩をレベルに使っていく、それがレベルスイングなんですよ。下がるのが悪いとかではなくて、ボールに対して肩をレベルに使えと。打った後はもう1回最後、レベルに正面を向くようなイメージで戻すと、ボールにいいスピンがかかって、もっと簡単にボールに角度がつきます」