完成したのに工事は全面やり直し…開通は本来の予定時期の2年後に


今回調査報告書を作成した有識者らは、厚さ不足などに加え、鋼材が本来の設置位置からずれていることなどから、コンクリートを全てはがし、工事を全面的にやり直す必要があると判断しました。施工した浅川組などは、去年12月からコンクリートをはがす工事をはじめ、ほぼ撤去が完了したということです。今後、改めて工事を進めていきますが、完了は来年12月の見込みで、本来の開通時期から約2年遅れになるということです。

浅川組施工の他のトンネル工事に関しても調査

 県によりますと、施工を担当した浅川組は和歌山県内で2005年~2019年にかけて11のトンネル工事に単独もしくはJVの形で関わっていたということです。県では問題発覚後に各トンネルの工事報告書などを確認し、書面上は問題がないことを確認したということですが、今後は現地で詳細に検査を行うなどして、全トンネルについて施工不良がなかったかを全面的に調査を行う方針だということです。

 南海トラフ地震など災害時に住民らの避難路としても活用され予定だった今回のトンネル。地元住民にとっても1日も早い開通が地元住民によっても望まれます。