「頼りにしてもらって職人冥利」シニア人材を再活用し技術の継承

長崎県諫早市小長井町の「中尾建設」はコンクリ-トを流し込むための型枠工事などを行っています。

型枠を組み立て、鉄筋コンクリートや鉄骨構造の基礎をつくる《型枠大工》が特に不足していると言います。

中尾建設 中尾大樹 社長:
「高齢の方しか今はいない… どうやって技術を継承していったらいいものか、ずっと悩んではいますね。リクルート活動に今一番力を入れてまして、隣の佐賀県の高校とかにも学校訪問しています」
今、人材が不足している所を補っているのが、第一線を退いた、いわゆる"シニア人材"です。

吉次富義さんは、数年前まで建設現場に出ていたベテラン職人です。現在はアルバイトとして年齢的に負荷の少ない作業を担っています。


この会社では外国人の技能実習生を受け入れていて、その指導にもシニア人材が一役買っています。長年培った技術をイチから伝えます。

引退した職人 吉次富義さん:
「呼ばれんより やっぱそいだけ元の会社から頼りにしてもろうとっとなら、そん時はやっぱりね(職人)冥利(に尽きる)」
【住】“シニア人材”が各企業を救う存在になるかもしれませんね。
【平】インタビューの中にもありましたが、高齢者側からしても頼りにされるというのは生き甲斐を感じることができるでしょうから重要なポイントだと思います。企業としては、"長く働ける職場作り"という面で、労働環境の整備や多様な働き方の推進が求められます。