伊那の石仏に、中野の土びな。
”ご当地もの”のカプセルトイ=ガチャも様々ですが、上田電鉄・上田駅にあるのが『信州の懐かし鉄道』。

上田電鉄のほか、長野電鉄やかつての松本電鉄の車両など、組み立て式のミニチュアが入っています。
さらに、『シークレットアイテム』として、駅舎や鉄橋を走る電車などがあり、ファンならずとも欲しくなるラインアップです。
これらを設計、製造しているのは上田市に本社を置くプレスト。
自動車部品関連の品質検査を本業とする企業です。
コロナ禍や半導体不足をきっかけに『ホビー事業部』を立ち上げ、2020年に初めてガチャを発売しました。
信州の魅力を伝えたいと開発したのが、松本城や高島城などの『お城』シリーズです。
プレスト・袖岡拓さん:
「最初は実際に現地に行って写真を撮ったり、各地に資料館もあるので見学したり、資料を集めたりして設計を始めます」
カプセルに収まるサイズにするため、デフォルメしつつ再現性にもこだわります。
袖岡さん「実際と比べても見劣りしないような設計を心がけてますので、例えば石垣の積み方でしたり、これも実際の写真をトレースしてつくっています」
設計をもとに最新式の3Dプリンターで成形。
高性能の3Dプリンターの普及がコストを抑えた『多品種少量生産』を可能にしています。
この会社が手掛けるガチャはどれも、色のついていない、数点の部品が入っています。
自分で色を塗り、組み立てることが最大の特徴です。
プレスト・小松憲史社長:
「塗ると自分だけの作品になりますし、愛着も非常にわくと思う。ぜひそういう楽しみを知ってもらいたい。買っておしまいじゃなくて、作って塗って飾って、友達に見てもらったりして楽しんでもらいたい」
カプセルには説明書も同封していて、子どもたちにもわかりやすく、組み立てや塗装に必要な道具や方法を説明しています。
プレスト・石田基由さん:
「うちの製品をとっかかりに、プラモデルとかものづくりにつなげていってくれたらなと思っています」
『メイドイン信州』にこだわったご当地ガチャの売り上げは、2023年の発売以来4000個あまりと好調で、次は「信州の国宝」シリーズを検討しているということです。