海に沈んだり上がったりしたうちに記憶がなくなってきた・・・
気仙沼市震災遺構伝承館 及川淳之助館長:
「南三陸町は6.2メートルぐらいの津波の想定だった。2階に上がれば大丈夫だっていう先入観があった」

想定を超える大津波に飲み込まれた消防署。及川さんは割れたガラス窓から外へと飛び出し、必死に漂流物にしがみつきました。北へと流された後、引き波で戸倉中学校付近まで流された及川さん。

気仙沼市震災遺構伝承館 及川淳之助館長:
「流されていたときのことは覚えているんですよ。でも途中から雪が降ってきて寒くなって海に沈んだり上がったりしたうちに記憶がなくなってきた。助けてくれって言ったんでしょうね。人が自分に寄ってきて両脇を抱えられたらまた記憶がない」
距離にしておよそ10キロ、時間にして3時間ほど海の上を漂ったあと、戸倉中学校の生徒たちに救助されました