クマによる人身被害が相次いでいることを受けて、長野県などは出没の恐れがある場所の集中点検を行うことになりました。

県内では6月に入ってツキノワグマによる人身被害が相次いでいて、1日には塩尻市で、市の20代の男性職員が手をかまれるけがをしました。

また、8日には高山村の住宅地で、新聞を配達していた40代の女性が襲われ大けがをするなど、合わせて4件発生しています。

県庁で11日、対策本部会議が開かれ、7月12日までのおよそ1か月間、クマ出没の恐れがある場所を集中点検することになりました。

具体的には、県や市町村の対策員などがクマが目撃された地域を見回り、エサとなるようなものを放置しないことや、クマが潜みやすいヤブを刈り払うといった対策を指導します。

会議では同じ場所で同じクマが目撃される例が多いことや、今年はこの時期に親離れをする子グマの数が多い可能性があることなども報告されました。

県によりますと5月のクマの目撃件数は106件と例年の2倍近くに達していて、5日に出没注意報が出されています。