現代も続く戦争…「戦争によって苦しむのは市民」

簡全碧さん(86)は、3歳の時、被害にあった。簡さんをかばって祖母は死亡。その後、両親も亡くなり、妹は他人の家に引き取られた。

簡全碧さん
「覚えているのは祖母の腕の中にいたということだけです」
「あの爆撃がなければ幸せな家族のままだったと思います」

当時の傷が今も体に残っている。

簡全碧さん
「冬になると体が痛みます。仕事をしていた時は、倒れるほど、痛みがありました」

ウクライナにパレスチナ。今も、世界各地で戦争が続いている。空から降ってくる爆弾におびえる子どもたちがいる。簡さんは言う。

簡全碧さん
「戦争で苦しむのは市民ですよね。ウクライナでも、激しい戦闘により市民が苦しみ、家族が壊れています。世界が平和になるように願っています」

重慶爆撃から80年あまり。

「世界が平和になるように」

かつて空から降ってくる爆弾におびえた子どもだった人たちの、切なる願いだ。

文 JNN北京支局長 立山芽以子
撮影 JNN北京支局 室谷陽太