“若い記番号”は写真の提供元に贈呈? 深谷市も提供したが…

井上キャスター:
何か共通点があるのか調べてみました。日銀は紙幣を作るうえで、いくつかのゆかりの地に「写真を提供してください」とお願いしています。提供を受けたなかで、実際に紙幣に採用された写真を提供した場所が野口英世は出身地、樋口一葉はゆかりの地、福沢諭吉は慶応義塾大学だったということです。

萩谷麻衣子 弁護士:
このルールで考えれば、渋沢栄一の新一万円札の「AA000002AA」がどこに行くのかというのは、写真を提供したところ?

井上キャスター:
深谷市に聞いてみると「肖像写真は提供しました!」ということです。ただ、深谷市も含め、さまざまなゆかりの地が写真を提供しています。

深谷市が提供した写真と新一万円札の肖像画を見比べてみると、ほぼ似ていることには似ていますが、若干違うように見えるのは髪の毛の感じなどでしょうか。まったく一致しているかというと、ちょっと違う感じがします。

ホラン千秋キャスター:
私は一緒ぐらいにしか見えないですが…。

萩谷麻衣子 弁護士:
元の写真がこれだ、というのはわかるかな。

井上キャスター:
現在のお札は1枚の写真を添付して作っていましたが、今は偽造防止という観点で、技術革新が行われました。新紙幣は、国立印刷局の担当者いわく「提供してもらった複数枚の写真をもとにデザインしました」ということです。複数枚をうまく合成して作っているので、これはもう、偽造がほぼ無理だといわれています。

ホランキャスター:
1枚の写真だけ真似すれば作れてしまうわけではない、というリスク管理ですね。

井上キャスター:
今の技術でそのようにしました。

でも、そうすると難しくなるのが、ゆかりの地がどこになるのかということです。写真の提供があって採用したのを深谷市として、「AA000002AA」を深谷市に贈っていいものなのか?はたまた、他の写真と合成したところに贈るのか?日本銀行がどうするのか、ということですね。

ホランキャスター:
難しい問題ですね。

========
<プロフィール>
萩谷麻衣子さん
弁護士
結婚・遺産相続などの一般民事や、企業法務を数多く担当