コメ農家をする人がいなくなってしまう」農家も危機感

コメの価格が上がる中、郡山市のコメ農家・関根涼さんは「小売店の販売価格が上がっているからといって、コメ農家が潤うわけではない」と話しています。

その理由が、コメ作りに使う燃料や肥料などの高騰です。JA全農福島によりますと、いま流通しているコメは去年作付けされたもので、その時に使われた肥料の価格は、前年と比べると7割も高騰していたといいます。

そして、コンバインの燃料として使う軽油についても、去年9月は1リットル当たり県内の平均価格は167.7円でしたが、3年前の同じ時期と比べると、およそ50円も値上がりしていて、農家にとっては大きな打撃となっています。

これだけ生産にかかるコストが上がると、価格転嫁が必要となり、関根さんはコメ30キロ当たりで前の年からおよそ500円値上げしました。消費者から見ると大きな値上げに感じますが、これでもコストの高騰分をカバーしきれるものではないということです。本来はもっと値上げをしたい一方で、そうすると売れなくなってしまうというジレンマがあると頭を悩ませていました。

関根さんは、このままの状況が続けば「コメ農家をする人がいなくなってしまう」と強い危機感を抱いていました。私たちがおいしいコメを食べ続けるためにも、農家への様々な支援が必要となってきます。

郡山市のコメ農家・関根涼さん