実は考えすぎないほうが良い決断ができる?オランダの実験では…

小笠原キャスター:
堀田教授によると、「ある実験では、考えすぎないほうが良い結果が出ることが分かっています」ということです。
オランダの実験です。中古車4台のうち、1台だけコストパフォーマンスが良いおすすめの車がありますが、参加者にはおすすめの車がどれかは言いません。
参加者には年式や走行距離、カーナビの有無など、車のスペックを詳しく事前説明して、グループ分けをします。Aグループには「よく考えてください、30分考えてもいいですよ」と言い、一方で、Bグループには「5分で決断してください」と言い、どの車がいいか1台を決めてもらいました。

よく考えたAグループでは、25%の人しかおすすめの車を選びませんでしたが、ほとんど考えなかったBグループでは、60%の人がコストパフォーマンスが良い車を選んだそうです。
Aグループは、燃費のような大事なところよりも、ドリンクホルダーの数など、細かい情報を意識しがちになったようです。

時間がなかったBグループは、素早く優先順位をつけ、合理的に選択したそうです。燃費の良さや室内の広さなど、重要な情報に焦点を絞った結果、コストパフォーマンスの良い車を選んだということになるそうです。
元競泳日本代表 松田丈志さん:
現役選手のときに「勝負強い選手というのは決断が早い人なんだ」と言われたことがあり、意識的に決断を早くするトレーニングをしました。飲食店に行って食べるものをすぐ決めるとか、明日何するかをすぐ決めるとかです。
人間の意志は弱いと思っているので、ルーティーンの力を信じています。この日は朝泳ぐ、朝走る、この時間はインプットをする…などを決めるほうです。自分にとってプラスなものは、先に予定をどんどん決めてしまう感じです。
ホランキャスター:
その日に決めようとすると「やめよう」となってしまうからということですか?
元競泳日本代表 松田丈志さん:
「雨降ってるな」とか「ちょっと眠いな」とか理由をつけてやめてしまうので、そうしないようにはしています。
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<プロフィール>
松田丈志さん
元競泳日本代表 五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父