(堀内大輝アナウンサー)
4日に開かれた初公判における、検察側、弁護側双方の冒頭陳述の内容をまとめました。

【検察側の冒頭陳述より「瑠奈ファーストの家族関係」】
▼瑠奈被告から「わたしは奴隷です」という誓約書を浩子被告は書かされるも、反抗しなかった。
▼瑠奈被告は、家族の中で圧倒的な上位者で、文字通り“瑠奈ファースト”の家族関係が形成されていた。
▼浩子被告は遅くとも、去年7月3日には“頭部の隠匿”を知ったが、去年7月24日まで容認し、瑠奈とともに生活を続けた。
▼遺体の損壊作業を“撮ってほしい”と求められ、それを容認。さらに修被告にLINEで「撮影カメラマンするでしょ?」と伝え、計画を容認した。

 【弁護側の冒頭陳述より「田村家の家族関係」】
▼瑠奈被告の言葉を否定すると、怒りが爆発して手が付けられなくなってしまう。
▼瑠奈被告が、自分のものを触られることを嫌がり、ゴミも捨てられず、父親は寝る場所がなくなり、ネットカフェで寝泊りしていた。
▼瑠奈被告は、18歳のころから精神的に不安定な言動を繰り返す。
▼瑠奈被告を刺激しないように、瑠奈被告の言うことを否定できない両親とのいびつな生活状況があった。

(堀啓知キャスター)
検察と弁護側の双方が、家族関係を出してきた狙いについて?

内田健太弁護士(元裁判官)
・双方の前提の事実に差はないが、検察側は“異常な行為を普段から容認”していた
・一方、弁護側は“両親には何もできなかった、やむを得ない”という主張か
・裁判官は予断持たず審理、判断することが必要

(堀内大輝アナウンサー)
次回期日は7月1日午後1時半からです。
弁護側は今後、修被告の証人尋問や浩子被告の被告人質問で無罪を立証したいとしています。

(堀啓知キャスター)
今後の裁判の進行、瑠奈被告らの裁判への影響は考えられますか?

元裁判官 内田健太弁護士
・今回の裁判の判決は、父親や娘の裁判で証拠として採用される可能性もある
・今回の裁判が真相究明の出発点として大きな意味となる