こうした物流の2024年問題に向けて、早くから取り組んでいた会社があります。奥州市の白金運輸と香川県の朝日通商の2社です。両者は全国で初めて3年前から資本関係がないにも関わらず協力してドライバーの労働環境改善につながるリレー中継輸送を行っています。

どういうものなのか奥州市から、配送の拠点となる 静岡県富士市への配送を例に従来の輸送方式との違いを紹介します。


まずはこれまでの1人のドライバーによるトラック輸送の流れです。荷下ろしや荷積みも含めて、1人で行うことになります。そのため、トータルで2泊3日の行程になります。また9時間乗車する度に11時間以上の休憩が必要なためその間は輸送がストップすることになります。

一方、4人のドライバーによるリレー中継輸送の場合、ドライバー(紫色)は岩手県内での荷下ろしや荷積みの対応。ドライバー(青色)は、奥州市と中継点である栃木県の黒磯板室IC間の往復。ドライバー(オレンジ色)は、栃木県から、静岡県富士ICの間の往復、ドライバー(赤色)は、静岡県付近での荷下ろしや荷積みの対応をそれぞれ担うことになります。

ドライバーは遠方に行かなくてすむため労働環境の改善につながります。そして、
ドライバーが変わっていることで休憩時間の間も荷物は動いているため、輸送スピードのアップにもなります。