“上から目線”で挑発 トランプ氏が示した「アメ」

そんなリバタリアン党の党大会でトランプ氏がまず訴えたのは、“バイデン政権の横暴”だった。
トランプ氏は「自分はバイデン政権によって不当に起訴され、言論の自由も奪われた」と主張。「権利と自由が危機にさらされている。いんちきジョー・バイデンが国を滅ぼそうとしている」と強調した。

また、自身がパリ協定やWHO(世界保健機関)からの脱退を表明したことや大幅減税を実現したことなど、リバタリアン党の主張にそった実績もアピールし、会場からは拍手もあがった。

そしてトランプ氏は「リバタリアン党は私を支持するか、私に投票するべきだ。ともに戦えばこの国はより自由になる」と要求。「もし勝ちたくなければ私を支持しなくてもいい。今後もずっと支持率3%を取り続ければいいじゃないか。」と“上から目線”で挑発し、今度は大きなブーイングがあがった。

罵声が飛び交う中、トランプ氏はリバタリアン党に「アメ」を見せつけた。「自分が大統領に返り咲いた際には、閣僚と政府高官にリバタリアン党の党員を抜擢する」と約束したのだ。また、リバタリアン党が釈放を求めている闇サイトの開発者の釈放や、教育省を解体して教育の権限を州にゆだねる方針を表明した。これには拍手があがったり、罵声があがったりと、人によって反応は異なったが、いずれの党員をも見下すような態度でトランプ氏はこう続けた。

「重視する政策は我々と同じだ。票を無駄にするな。最悪の大統領が国を滅ぼすのを続けさせてはいけない」