これに対して国定政務官は…

国定勇人 環境大臣政務官
「なかなか皆さま方からの信頼を、きょうこの時点ですぐに回復できるとは全く思っていません。水俣病という存在を環境省として、組織として軽んじていたのではないかという指摘に対して『そんなことはありません』と胸を張って言える状況にはありません。大切なことは皆さま方とこれから先の関係をどのように築き上げていくのか、ここがやはり大事なんじゃないかと思っています」

ただ、被害者団体からは、環境省が14日に設立した「タスクフォース」について、「何を目指しているのか分からない」という声も上がりました。

新潟水俣病阿賀野患者会 酢山省三 事務局長
「まだ救済されていない患者さんの一番の願いは『自分を水俣病患者として認めてください』と医師の診断内容がきちっとしているわけですから、被害者救済の道筋をいろいろ考えていくことがタクスフォースの役割として位置づけられているのかどうか?」

国定勇人 環境大臣政務官
「タスクフォースという1つのエンジンルームが設置されたわけですから、懇談という場が願わくば信頼回復に向けた大いなる機会になることを期待しておりますし、皆さま方の共通の願いをなんとかゴールに結び付ける、その高らかな一歩になっていければと」

水俣病の認定制度の変革など最終解決に向けた具体的な道筋を議論したかった今回の懇談会でしたが、国定政務官からは最終解決に向けた具体的な言及はなく、「被害者団体と”対話”を繰り返すことで、解決に向けた道筋を探っていく」と述べるにとどめました。