沖縄が先駆者だった「QRコードの切符」
▽沖縄都市モノレール営業部 石井正さん
「ゆいレールでは2014年10月にQRコード式を導入していました。磁気方式は、そのときに止めました」
複線の総延長17キロメートルに、19の駅がある沖縄都市モノレール(愛称:ゆいレール)。なんと10年も前に、QRコード方式を導入していた。石井さんはQRコード方式の導入を決断した当時の中心人物だったそうだ。石井さんの知る限り、今でもQRコードを採用している地方の路線は「ゆいレール」と「北九州モノレール」だけだと教えてくれた。
▽沖縄都市モノレール営業部 石井正さん
「磁気付きの切符を吸い込む方式とICカードの読み取りの両方をこなす機械の初期導入費用と比べ、QRコード方式が圧倒的に安いんです。磁気式は券を逆さに入れても正しい向きで出し直すなど、複雑な機構が入っていて、濡れたり曲がった切符が入ると詰まることがあり、保守も大変です」
石井さんによると、この改札機1台あたりの初期導入コストは「100万円単位」でQRコード方式のほうが安いそうだ。
また保守については、「QRコードの読み取り面を拭く程度」だといい、ほとんどメンテナンスフリーに近い維持管理のしやすさが事業者にとって最大のメリットだと明かしてくれた。初期費用も維持費も安いQRコード方式に、デメリットはないのだろうか。