破壊開始から20秒後に「4~8メートルのすべり」

1回目の地震では、断層の破壊が始まってからおよそ20秒後に能登半島北部で4メートルから8メートルほどの断層の滑りが生じていて、大規模な隆起につながったと考えられています。

浅野教授らが解析した震源過程 上は珠洲市から南西にのびる断層、下は北東沖にのびる断層 色が赤いほど大きなすべりを表す=京都大学防災研究所提供

また最初の断層の破壊が終わる前に2回目の破壊が始まったことで、珠洲市周辺などが1分以上にわたって強い揺れに襲われたとみられています。

金沢大学の平松良浩教授は、2つの地震が起こった間隔について「もしかしたら数日間開いていたかもしれないし、数十年、数百年開くこともあったかもしれない」と話しています。

能登半島地震は「13秒差の2連発」だったと話す平松教授=千葉市、5月28日

そのうえで、断層などが短い間隔で連動して大地震につながるケースは、南海トラフなどのプレート境界でも想定されていて、平松教授は「将来の地震活動の予測や被害の軽減に役立てることが求められる」としています。