2021年11月。東京・杉並区にある「國學院久我山高等学校」に、元メジャーリーガーのイチローさんが現れ、野球の指導を行いました。それを経て甲子園を目指す、高校生たちに注目します。

選手たちの練習に、イチローさんが参加

まずイチローさんは、國學院久我山高等学校の選手たちの動きを体感するため、練習に自ら参加して送球やバッティングを行います。


練習の中、部員たちはタイミングを見つつ「結果が出ない時に、自分は悩んで考えてしまう(が、どうすればいい?)」などの質問をぶつけます。
それに対して、「考えていい。考えて苦しんだうえで、結果を出すしか前に進めない」などと、一つ一つ丁寧に答えていました。


今回指導した選手たちについて、イチローさんは「頭がいい」と高評価。
スタッフが「それ(頭がいい)だから勝てた?​​​​​​」と尋ねると、「これ(練習や選手の様子)見てたら、そうだと思う。飲み込み早いし、すぐ取り組む姿勢を持ってる」と回答しました。

イチローさんの教えを活かして春の選抜ベスト4に

実は、國學院久我山高等学校は“文武両道”を掲げており、高い学力を誇る学校です。
勉強の時間を確保するため、野球の練習は夜7時まで。限られた時間の中で練習を行いながら、これまで甲子園には7回の出場を果たしています(※2022年7月放送時)。


持ち味とする戦い方は、“相手の隙を狙って、そこを突いていく野球”とのこと。
イチローさんは指導をした際、甲子園の上位に行くためには それだけではなくプラスαの要素が必要だと考え、テクニックなどを話しつつ「人が考える一歩先を狙っていって欲しい」と伝えました。


その結果、2022年3月の春の甲子園では、春の選抜ベスト4になる快挙を達成。夏の甲子園では西東京大会でベスト8という成績となりました。
去り行く3年生は指導を振り返りつつ、「イチローさんに教わったことは最高の思い出。1・2年生も胸に刻んでると思うので、しっかりこれからも(力を)発揮してほしい」とコメント。かけがえのない経験を経た選手たちの、新たな日々が始まります。

(「バース・デイ」7月30日放送分より)