ちょっとひととき…懐かしい “昭和の長崎”を感じてみてください。
NBCライブラリーに残る映像で振り返ります。
長崎といえば坂の町。長崎港をぐるりと取り囲む斜面地には山の上まで民家が立ち並び、急な坂道が迷路のように張り巡らされています。
県外から来た観光客の方は驚かれるのではないでしょうか?


今回お届けするのは、そんな長崎ならではの坂道やそこで生活する人たちの姿をとらえた1969(昭和44)年5月撮影のドライブショット映像です。

この坂道は、長崎市中心部の小島地区、正覚寺下から田上方面へ抜ける一方通行の市道「小島旧道」です。狭い坂道を、カメラマンを乗せたタクシーが平然と進んでいきます。



この坂道を初めて車で通った人は、あまりの狭さと連続するカーブに「今にもぶつかるのではないか」と緊張するはずです。


沿道には商店や民家が迫ってくるように建ち並んでいます。










ちょっと懐かしいレトロな看板。


クラシックな自動車やオートバイ。






今にも接触しそうなほど車のすぐそばを行き交う歩行者の姿。



商店で買い物をしながら井戸端会議中の主婦や帰宅途中の学生たち。







まだ未舗装の道路もあります。



そんな狭い道から突然現れたのは大型の路線バス。




この映像には「交通事故多発の旧道」というタイトル(キャプション)が付けられており、当時この市道で歩行者と車の衝突事故などが相次いでいたことから撮影されたとみられます。
この道路の周辺は、今では趣が変わっています。
この映像は、はからずも当時の坂道の様子や沿道で生活する人々の生き生きとした姿を撮影したものとして貴重な映像記録となっています。