パレスチナ自治区ガザ南部のラファで限定的な地上作戦を続けるイスラエルに対し、ICJ=国際司法裁判所は暫定的な措置として、ラファでの攻撃をただちに停止するよう命じました。
イスラエル軍によるガザ地区での攻撃をめぐり、ICJ=国際司法裁判所は今年1月、イスラエルに対し、大量虐殺を防ぐため、あらゆる手段を取ることを求める暫定措置命令を出しました。
しかし、南アフリカは、こうした命令が守られていないなどと非難。今月10日、ラファでの攻撃停止をイスラエルに求めるようICJに申請しました。
これについてICJは24日、措置命令を出した後も、「ガザやラファの人道状況が悪化している」と指摘。イスラエルに対しラファでの攻撃をただちに停止するよう命じる暫定的な措置を出しました。
ICJ サラム裁判長
「イスラエルはガザ地区住民の安全のため彼らを避難させる努力をし、関連措置を講じたと主張するが、ICJは納得していない」
暫定措置には国際法上の拘束力がありますが、強制的な執行手段はありません。
ICJの判断を受け、イスラエルの戦時内閣のメンバーであるガンツ前国防相は声明を出し、「イスラエルはラファを含め、いつでも、どこでも人質を取り戻し国民の安全を確保するために戦い続ける義務がある」などと強調しました。「国際法に従って行動していく」として今後もラファでの作戦を継続する意向を示しています。
一方、ハマス側はICJの判断を歓迎する声明を発表しました。
ただ、暫定措置命令の対象がラファだけに留まったことを指摘し、「ガザ地区全域に対する侵略と虐殺を止める判決を期待していた」などとしています。
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