鹿児島市の西郷団地に今年3月、オープンした地域の交流施設「よりどり」です。
およそ1万2000人が暮らす西郷団地。人口減少や高齢化で空き家とみられる家屋が多数あり、「よりどり」ももともとは空き家でした。

(まちづくり団体「せごだん」志賀隆行代表)「最初、和室の続き間、床の間があった」

県や鹿児島大学、まちづくり団体などが一緒になり、空き家を気軽に立ち寄れる地域交流の場にしようと、Wi-Fiや絵本なども備える施設にリノベーション。集会や勉強などもできるコワーキングスペースとしても利用できます。


この日は「よりどり」を知ってもらおうと、コーヒーを無料で振る舞うイベントを開催。住民が続々とやってきました。

(西郷団地住民)「使いたくなる感じ。清潔感もあり、いろいろ整っている」

(西郷団地の子どもたち)「(よりどりは)楽しいところ。いろいろな人が来るからコミュニケーションもとれる。(Q.地域の大人と話すことはあった?)あまりなかった、挨拶くらい。ここができてしゃべるようになった」


(西陵南町内会長)「(空き家は)大きな問題。(よりどりは)地域のみなさんのよりどころになる。世代も変わりつつあるから、少しずつ町内会のつながりができていくのでは」

かつての空き家は、人と人がつながる場に生まれ変わりつつあるようです。

(まちづくり団体「せごだん」志賀隆行代表)「空き家は住宅に直さないといけないと思い込んでいる。そうでなくても、このような公民館的な使い方もできる。せっかく建物があるから利活用して、新しい形に変わることがあるべき姿と思う」

深刻化する空き家問題。放置をどう防ぎ、地域でどう利用していくか考えていくことも大切です。