全国で増え続ける「空き家」の問題。国は4月、住宅全体に占める放置された空き家の割合が、鹿児島が全国で最も高かったという調査結果を明らかにしました。
鹿児島でも深刻化する空き家の実態を取材しました。

人口減少や少子高齢化で増え続ける空き家。国が5年に1度、行っている調査で、全国の空き家の数は900万戸と、前回より50万戸増えて過去最多となりました。住宅全体に占める空き家の割合=空き家率でみると、鹿児島は全国4位の20.4%。さらに、そこから賃貸物件や別荘を除く、放置された空き家でみれば、13.6%と全国ワーストです。


人口1万5000人以上の自治体などを対象にした調査で、放置された空き家の割合が、鹿児島県内で最も高いのが肝付町です。

(肝付町の住民)「(Q.空き家は多い?)結構空いているよ(Q.前より増えた?)そりゃ増える」

(肝付町の住民)「あそこも空き家。空家、多い」

雨戸で閉めきられた家や、草木が生い茂った家が目立ちます。

(肝付町の住民)「子どもが県外にいるから空き家状態とか。これから台風とか時期が来るとやっぱり怖い。古くなってくるとトタンとかも…」


さらに…。

(肝付町移住サポートセンター・仲西康至地域プロジェクトマネージャー)「流鏑馬神事が行われる神社。この通り沿いにも空き家が何軒かあって」

およそ900年続くとされる高山流鏑馬が行われる四十九所神社。参拝客らが訪れる参道にも空き家が見られました。



(肝付町移住サポートセンター・仲西康至地域プロジェクトマネージャー)「屋根に穴が開いているとか、管理されていないと、これだけひどくなる。一番の問題は景観が崩れてしまうこと。空き家は抑制しないといけない」

肝付町では10年ほど前から、空き家の物件情報を「空き家バンク」としてホームページで発信しています。2年前に移住希望者と空き家をマッチングさせる取り組みを始めてからは、年間の成約数が8件から、去年は38件と大きく伸びました。
しかし…。