新潟では今月31日、新潟水俣病の歴史と教訓を伝える式典が開催されます。被害者団体からは伊藤大臣が国会会期中を理由に、この式典を欠席する意向を示していることについて怒りの声が上がりました。

【新潟水俣病被害の会 小武節子 会長】
「今年も出席していただけないということは本当に残念です。(伊藤大臣は)九州にはちゃんと行っていますでしょ、同じ水俣病でも。同じ水俣病という病気なんですよ。それにもかかわらず、こんなえこひいきがありますか?」

前田審議官は別の機会に懇談の場を設けたいと答えました。

【環境省 前田光哉 審議官】
「6月の国会明けた後が一番有力と思いますが、『国会閉会後、速やかに大臣に来てほしい』とあったということはきちんと伝えていきたいと思います」

一方、環境省が省内で横断的に水俣病の対策を行うために設置したタスクフォースについても疑問が相次ぎました。前田審議官はタスクフォースの実務責任者です。

【被害者団体】
「もう一歩先の方にお互いに進めようではありませんか」

【環境省 前田光哉 審議官】
「大臣にしっかりと伝えます」
「本省に持ち帰って…」
「持ち帰らせていただきます」
「持ち帰って検討はさせていただきますけれども…」

【被害者団体】
「前田さん、さっきから持ち帰るという話が何回か続いているんだけども、持ち帰る、持ち帰るでは同じことの繰り返しなんですよね」

【新潟水俣病阿賀野患者会 皆川栄一 副会長】
「やはり官僚的対応だなと私は感じました。大臣に伝えますという気持ちしかないんだなと」

【環境省 前田光哉 審議官】
「きょうはできる範囲で私の考えは答えさせていただいたと。できた範囲が少なかったと、もう少し自分の言葉で回答できるように自分としても成長していきたい」

前田審議官は質問については今月31日の式典で解答するとしています。