金沢でのライブの費用は、前川さんと沖縄のアーティストたちが全国各地でイベントを開き、カンパで集めました。
ライブには、石川県内に住む150人を無料で招待しました。

珠洲市から金沢市に避難している人「いま金沢に逃げてきて、子ども4人です」
輪島市から訪れた人「いまはやっと水が復活した。楽しく音楽を聴きながらごはんを食べられたらな」
かりゆし58・前川真悟さん「誤解されたくないな。いい人とか、やってる動きが素晴らしいとか言われたら恥ずかしくてやれなくなるんで。もうきょう酔っぱらって遊んでくれたら、それが一番自慢」
「人は食が満たされることが基本」という前川さんの思いから、食べ物や飲み物もすべて無料でふるまわれます。

みんながリラックスしたところで、ライブがスタート。前川さんのトークも軽快に進みます。
かりゆし58・前川真悟さん「遊び場へお帰りなさいませみなさま。きょうはみなさまと実験をしたい。」
「食べて飲んでいつもより大きな音で音楽を楽しんだら、人は幸せな気分になれるはず」そんな実験、粋な呼びかけに、会場はスタートから大盛り上がり。
かりゆし58・前川真悟さん「本当に楽しい瞬間にはお金なんかいらないよ」
続いて能登に寄り添うかのように歌ったのは、愛する人との別れを歌にした「電照菊」。
電照菊の光よ この暗闇を照らしてくれないか
大切な人がいつか 夜道に迷うことなく帰りつけるように
(「電照菊」歌詞の一部)
かりゆし58・前川真悟さん「人の痛みとか悲しみを理解するというのは、寂しいけれどそれはできないことだと思う。きょうも被災地に来たというよりかは友達の地元にごはんとBGMを届けに来た感じ。“楽しいうれしい”は分かち合いがしやすいから」

ライブに訪れた人「最初から『電照菊』が一番聴きたかった歌だったので感極まって」「最高!」「気持ちいい」