鳥取県立博物館 鶴智之 学芸員
「関西や山陽などで多く見られる種類で、「ツヤアオカメムシ」といいます。日本国内では本州以南の日本各地に分布、国外では中国や東南アジアに分布しています。山陰にも分布していますがそれほど多くないです。北海道に分布していないことを考えると、低温への耐性が低いのかもしれないです」

山陰地方では、やはり緑色の「ツヤアオカメムシ」の数は多くなく、「クサギカメムシ」が多いとのことですが、どんな理由が考えられるのでしょうか。

鳥取県立博物館 鶴智之 学芸員
「ツヤアオカメムシなど緑色のカメムシは、比較的暖かい地方を好む傾向がみられるため、山陰より山陽や関西で多いと思われます。一方、クサギカメムシは寒冷な地域でも生息できるため、山陰では茶色いクサギカメムシの方が多いと思われます。

また、緑色のツヤアオカメムシなどは、明かりに強く集まる習性があり、春先や秋など成虫が活発に移動する時期は、街灯に多数飛来することがあります。都市部などで目立つのはそういったことも影響しているのかもしれません」