ローマ帝国の「金貨」 頭文字が$=ドルに…

 金は、量が少ないから昔から価値が高いです。かつての金の魅力は、錆びないこと。ツタンカーメンは3000年経っても輝きは変わらないなどが挙げられます。1700年前のローマ帝国で作られたのは、「ソリドゥス金貨」というものです。

 それまで給料と言うのは、塩で支払われていましたが、ソリドゥスで給料をもらうようになった労働者は、「ソルジャー」と呼ばれるようになりました。また、ソリドゥスの頭文字を取って、「$=ドル」が生まれたという説もあるということです。

 いっぽう現在、金の魅力は加工しやすいことです。約7%は家電や電子機器などに使われています。私たちが持っている割れた携帯電話などにもリサイクルできるものが入っていて、毎年1200~1500トンはリサイクル品と言われています。

 金には歴史があることも魅力となっていて、「昔から価値が高い」という共同幻想が、金の価値を高めています。