タイミングが重なった2つの出来事

実は奈良県警内部では7月8日にこの件の説明や公表をするために準備を進めていました。安倍元総理銃撃事件が起きたその日です。前日の7月7日の夕方に、急きょ自民党から安倍元総理が大和西大寺駅前で遊説を行うという連絡が入り、警備計画を練り準備をしなければいけない状況になります。

(奈良県警 鬼塚友章本部長 7月9日)
「遊説は前日に急に入ったこともあり、私自身が(警備体制の)計画書に目を通し承認したのが、その当日午前中であります」

(奈良県警幹部)
「不祥事事案の対応と、警備計画は担当部署が異なる。不祥事事案が警備に影響したということは全くない」
銃撃事件の対応を検証している警察庁は、8月5日に行った中間報告で「過去の警護警備での経験の蓄積を安易に踏襲し、立案過程で十分な検討がなされなかったのではないか」と指摘しました。