加藤さんの次なる目標とは
加藤さん、竹刀作りのある魅力に気づかされたと言います。
加藤明彦さん:
「自分で(客が)欲しいもの、欲しい重さ、欲しい形を作れる。そして喜んでもらえるっていう仕事、俺は還暦過ぎてからそういうの知った。それが一番の励みになっている」
丈夫で世界に1本のオリジナルの竹刀の完成です。

全国から注文が来るまでになった加藤さんですが、今、心配していることがあります。
加藤明彦さん:
「宮城では竹刀を作る人がいないということになるので。(竹刀づくりを)覚えて売れるようになるまで、絶対にぶん投げないから誰か後継者が欲しい」

日本一の宮城の竹で日本一の竹刀を。渾身の1本を追い求め、きょうも竹刀づくりに励む加藤さん。新たな担い手を育てることが次の目標です。
職人による竹刀は1万円を超えるものがほとんどですが、加藤さんは半額に近い価格で売っています。竹刀は1日で2本ほど作ることができます。量産品はすぐ壊れ修理も難しいですが、加藤さんの竹刀はなかなか壊れないうえ、無料で修理も請け負っています。これまで、豊後(大分)や丹後(京都)の竹が良質とされていたが、温暖化の影響もあり宮城の竹が良質になってきているということです。