深刻化な少子化。企業で働く男性の育児休業の取得率は伸びてはいるものの、未だ政府の目標とは大きな開きがあります。こうした状況を打開しようと、新たな取り組みが始まっています。
都内で働くこちらの男性。今月中に、ある「休暇」を取ると言います。
松田昌之さん(58)
「今度、僕は“まご育休”を取るので。よろしくお願いします」
現在4歳と1歳の孫がいる松田さん。松田さんの会社では、去年10月から「こども」だけでなく、「まご」や「おい・めい」にまで対象を広げた新しい育休制度を始めました。
これを受け、松田さんも「まご育休」を取ることにしたのです。
息子家族と同居する松田さん。なぜ、「まご育休」を取ることにしたのでしょうか。
松田昌之さん
「孫たちと遊ぶ時間を取りたいな。(息子たちが)忙しい時とかバタバタしている時もあると思うので、そういう時に少しでもお手伝いができればいいかな」
「まご育休」の取得に家族は…
松田さんの息子の妻
「すごいありがたい。人手が増えるのはとても助かります」
松田さんの息子
「預かってくれることもあるので、すごく助かる。自分たちも出かけたりできる」
日本でも広がりつつある男性の育休。取得率は上がっているものの、現在も17%に留まっていて、政府が目指す2025年までに50%の目標にはほど遠い状況です。
松田さんの決定に職場の同僚は…
同僚
「仕事はね、その時は任せていただければ大丈夫ですよ」
松田昌之さん
「僕が(育休を)取ることによって、迷惑をかけるかもしれないんですけど」
同僚
「他の皆さんが(育休を)取りやすくなればね」
50代の松田さんの決断は、女性や若者世代にも影響を与えています。
社員(20代)
「前例がある中で、自分も(育休を)取っていいんだって、仕事と家族を両方大切にしていこうっていう気持ちに、すごく後押しになる。すごく勇気をもらえる判断だと感じます」
社員(40代)
「上の人が率先して取っていただくことで、下の人も『あ、取っていいんだ』って、私たちも取っていいんだと思える」
松田昌之さん
「特に子育て世代とか子育てを支援している方たちも、(育児休暇制度を)有効に使っていただければ」
社会全体で子どもを育てる試みが少しずつ広がっています。
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