日経平均株価が、30万円に!? いつ到達する?その条件は?

――エミン氏は、日経平均株価がいずれ30万円になるという大胆予想をしているが?

エコノミスト・為替ストラテジスト エミン・ユルマズ氏:
なぜその数字を出したかというと、日本株のサイクルを調べたところ、1878年にスタートして、そこから1920年まで約40年間上昇して、そこから1943年に調整する。40年の上昇の後、23年の調整。1943年に何があったかというと、日本には当時はいっぱい取引所があったが、取引所を統合した。戦後、日本の株式市場は4年間休みになる。再スタートしたのは1949年。そこから1989年まで40年間上がった。そこからは23年後、2013年に何があったかというと、大証と東証が統合した「取引所統合」。つまり戦前と戦後で全く同じパターンで40年間上がって23年(で調整)。これが日本株のスーパーサイクル。今回も2013年から2053年までの40年間の上昇サイクルの中にある。

ニッセイ基礎研究所 井出真吾氏:
2013年。その最初がアベノミクスだった。

エコノミスト・為替ストラテジスト エミン・ユルマズ氏:
アベノミクスだし、新NISAのスタートだし、いろんな意味でいろんなものが重なって必然的という状況にあり、かつ、過去の例でいえば、戦前のサイクルと株価は、実は300倍になっている。戦後のサイクルだと、日経平均は225倍になっている。だから本当は30万円というのは過去のサイクルからするとものすごく保守的に言っている。その根拠というのは、30万円と言ったとき、日経平均は1万5000円だった。過去のサイクルの中で、頭と尻尾だけ切って真ん中をとったらどうなるんだと調べた。つまり、あまりにも割安だった最初の方とあまりにもバブっていた最後の方を切って、真ん中の20年間を取ったら株価指数の上昇は大体20倍。だから、1万5000円掛ける20(倍)で30万円には、次のサイクルではまず楽々行くだろうなと言って出した数字。これは1万5000円の時に出したので、その意味では多分30万円はもう楽々行くと思う。もっとバブルかもしれない。おそらくこのサイクル上でいうと、下手したらインフレなどがもっと加速して大変なことになるかもしれない。100万円とかになるかもしれない。その可能性は十分ある。