イタリアのベネチアで、観光客が増えすぎる「オーバーツーリズム」への対策として、日帰り客から入域料を徴収する実証実験が始まりました。果たして効果は出るのでしょうか。
「水の都」として知られるイタリア北部・ベネチア。長年、「オーバーツーリズム」の問題を抱えています。対策として25日に始まったのが…。
記者
「ベネチア本島の駅前には支払いブースが設置されまして、さっそく日帰り客が列をつくっています」
入域料徴収の実証実験です。
対象は14歳以上の日帰り観光客で、料金は5ユーロ。オンラインか窓口で支払い、QRコードを取得します。違反者には50ユーロから300ユーロの罰金が科される可能性があります。
イタリア人観光客
「反対ではないです。観光客の集中を防ぎ、街がきれいになってサービスが良くなるなら」
ベネチア市の担当者も胸を張ります。
ベネチア市 ヴェントゥリーニ観光評議員
「(入域料徴収は)ある日突然、オーバーツーリズムの問題を解消する魔法の杖ではありませんが、重要なステップです」
一方、初日のためか、困惑する人の姿も。
ベネチア市内に宿泊する客らは入域料を支払う必要はありませんが、ホテル名や連絡先などの登録が求められます。それを知らず、直前で入力する人たちが多くみられました。
カナダからの旅行者
「ばかばかしいよ。出生地も住所も聞かれるんだよ!」
今回の取り組みでは、入域者の人数制限はありません。また、5ユーロでは観光客を抑える効果はないのでは、という声も根強くあります。
イタリア人観光客
「ベネチアに来ようとする人は5ユーロでも払うでしょう」
「過去10年と同じ数の観光客が来るでしょう」
入域料の徴収は混雑が予想される連休や7月14日までの週末など29日間。初日はおよそ1万5700人が入域料を支払いました。
果たして、オーバーツーリズム対策につながる結果は得られるのでしょうか。
注目の記事
「自分は小児性愛者、女の子にしか興味がない」 再婚相手の娘(8)とその友だち(7)2人に性加害 45歳の男は7年前にも同様の事件 事実上”野放し”に

「田舎の造園屋」が魂を込める“105万円の推し活” 同郷の横綱・大の里への愛があふれて社長は本場所の“懸賞金スポンサー入り”を決断

「お昼ごはん、何が食べたい?」と聞かれたら…どう答える?地雷ワードと神ワード 共働き世帯増も、家庭内の役割は変わらず?

「朝起き上がれない…」“なまけ” と誤解されやすい起立性調節障害 不登校の児童生徒の約4割が苦しむ 適切な理解と支援を

「焼け跡で拾った器に入れて運んで、死にそうな人に飲ませてあげた。自分も頂いた」 焼野原で配られた牛乳 ありがたい気持ち今も 80年越しの御礼 広島


世界陸上の競技直後にプロポーズした、されたスロバキア代表選手2人が東京大会は「婚約者」として「同日同時刻」スタート!当時の裏話や東京大会への意気込みを語る
