「オリンピックがダメなら万博やりましょ」
都市論にも精通する社会学者・吉見俊哉教授は、日本は国際博覧会やオリンピックを定期的に誘致することで都市開発を進めてきた側面もあると話す。
確かに1964年の東京オリンピック以来、日本はほとんど切れ目なく博覧会か五輪に立候補するか準備しているか開催しているかしている。

國學院大學 吉見俊哉教授
「ほとんど前のオリンピックが終わると次どうしようって国も動き出しますし…。これをやると国から大きな予算が地方に降りてきますからそれを目指して自治体も動く…。万博も同じ…。二つの間には代替関係がある。88年に名古屋がオリンピックに落選するでしょ、その17年後に愛知万博。大阪も2008年五輪落選、それから17年が来年の万博でしょ。オリンピックがダメなら万博やりましょって、国も考えてる…。どっちでもいいんですよ。だって機能的には同じなんですもん」
その同じ機能というのが、メガイベントをきっかけにした都市開発や都市計画といった大規模事業だ。こうした巨大イベントでお金を回すやり方を“祝賀資本主義”と名付けた人物にインタビューした。