人身被害 発生場所にはある特徴が…

2023年4月からの1年間で、クマに襲われる被害にあった人は、死亡6人を含む219人と過去最悪の数になっています。

さらには、こんな特徴も見えてきました。人身被害があった場所は、4月は森が100%。
ところが季節が進めば進むほど森がどんどん減っていき、増えていくのは人の家の周りや市街地。12月はほとんど全てがそういった場所になっているわけです。

萩谷麻衣子弁護士:
これはクマが一方的に悪いというわけじゃなくて、人間とクマの生活地域が接近しすぎてしまったっていうことに一番問題があるんじゃないかなと思うんですね。なので、どうにか人の生きる地域とクマが生きる地域の棲み分けを進めていく必要があると感じます。

南波雅俊キャスター:
例えば環境省のホームページを見ると、東京都で目撃された地域がでてくるんですね。どこに出たのか、自衛していくこともこれから本当に大事になってくると思います。

日比キャスター:
ただ数を減らすのではなく、とにかく正しいバランスにしていくということが重要なんだと思いますが、大井特任教授はこのようにおっしゃっています。

石川県立大学・大井徹特任教授
「防護柵・強固なワナの設置ではクマ対策としては不十分。各地で専門家と連携して地形などにあわせた対策が必要になってきている」

日比キャスター:
ここまでくると個人や民間ではなかなか及ばないという範囲になってきましたね。

萩谷弁護士:
国や行政が協力して対応する必要があると思いますし、私達もできること、例えば1人で山に入らないとか、外にいろんな食料を置かないとか、できることをやっていかなきゃいけないと思います。

日比キャスター:
冬眠が明けたこの時期、特に警戒が必要になってきそうです。


<出演者プロフィール>
萩谷麻衣子さん
弁護士。結婚・遺産相続などの一般民事や、企業法務を数多く担当。