四国地方で17日夜、最大震度6弱を観測する地震が発生しました。
近い将来の発生が予想され、大きな被害が出るとされる「南海トラフ巨大地震」、そして17日夜に長野県内でも2度起きた最大震度3の地震との関連はあるのかどうか、専門家に聞きました。


17日午後11時14分ごろ発生したマグニチュード6.6の地震。

愛媛県と高知県で震度6弱など広範囲で揺れを観測し、県内でも、飯田市と諏訪市で震度1を観測しました。

気象庁の会見:
「“南海トラフ地震”の想定震源域内で発生した地震ですが、“南海トラフ地震”との関連を調査するマグニチュードの基準未満の地震です」

気象庁が今回、「直接的な影響はないと」した「南海トラフ巨大地震」。

今後30年以内に7割以上の確率で発生すると予測され、県内でも最大で震度6強の揺れが想定されています。

17日夜の地震との関連について、専門家は。

信州大学 大塚勉特任教授:
「今回は陸側のプレートと、海洋プレートの境界で起こった地震ではなくて、沈み込むプレートの内部で起こる地震ということで(南海トラフ地震と)同じようなメカニズムではないと言えると思います」

プレートの運動によって引き起こされる地震。

南海トラフ地震はその境界で起こるとされていますが、17日夜の地震は海側のプレートの内部で発生していて、関連は考えづらいといいます。

ただ、17日夜の地震でも南海トラフの想定と同様に、震源から遠く離れた長野県でも揺れが発生しました。

信州大学 大塚勉特任教授:
「南海トラフはもちろん信州から遠く離れた場所のように思いますけれども、非常に大きな地震が起こった場合は、特に南の方が直接的な揺れの影響もありますし、それ以外でも例えば諏訪地方のように地盤の悪いところでは、大きな揺れとして現れることが考えられますので、その点も十分注意が必要だと思います」
「今回被害はなかったかもしれませんが、これを機に、防災減災に関する心がけ、用心を確かめておいた方がいいと思います」

県内ではこのほか、17日夜7時18分ごろ、塩尻や木曽町で震度3、11時31分ごろには山ノ内町で震度3を観測する地震が発生しましたが、大塚教授によると、いずれも四国地方の地震とは別に陸側のプレートの浅い部分で起きたもので、関連はないということです。