「値段が少々高くても仕入れたい…」 国産アサリは高級店で重宝

値段の高騰で食卓からは敬遠される一方、国産アサリを重宝するようになった店もあります。
(ワイン&イタリアン ロルト 森俊志さん)
「他の産地のものとは比べものにならないくらいおいしいなと思います」
名古屋・錦の高級イタリアン。1年前から愛知・渥美産のアサリをメインにした料理を提供しています。
(ワイン&イタリアン ロルト 森俊志さん)
「渥美半島のアサリのスパゲティです」
一皿2800円からと決して安くはありませんが、リピーターも多い人気メニューだといいます。
(ワイン&イタリアン ロルト 森俊志さん)
「本物の味としっかりとしたおいしさがあるので、お値段以上にお客様には満足していただけると思いますので、値段が少々高くても渥美のアサリを仕入れたいなと思っています」

庶民には手の届かない高級食材になりつつある国産アサリ。この日、愛知の渥美漁協を訪れたのは熊本県八代市のアサリ漁師たち。
八代市はかつてアサリの一大産地でしたが、近年はエイの食害などにより漁獲量が激減。そこで取り入れようとしているのが、渥美漁協が取り組んでいる「垂下式養殖」。アサリをかごに入れて海中につるす養殖方法で、砂の中で育つ天然アサリと違い食害にあう心配もありません。
(熊本の漁師)「干潟で生息していた天然アサリと垂下養殖だと味が違う?」
(愛知の漁師)「泥に潜ってないから身が柔らかい、臭みがない。アサリの個体に当たり外れがない」
(熊本のアサリ漁師 宮田直樹さん)
「漁師って秘密主義みたいなところがあるので、こうしてオープンに教えてもらえるとありがたい。産地偽装問題が起きて(熊本のアサリは)敬遠されているので『熊本のアサリはいいものなんだ』と分かってもらうためにも勉強をしてやっていかなきゃいけない」

