永久歯が欠如する原因は諸説あり 遺伝の可能性も否定できず

永久歯がなぜ欠如するのか。原因は分かっているのでしょうか。

歯科医師に親しまれている「口腔病理学」(永末書店)などを読んでみても、先天性欠如になる原因ははっきりと分からず、諸説あるといいます。稲毛さんは「遺伝も否定はできません」といいます。

その上で稲毛さんは「永久歯がなくても、生き死にには関係なく、そんなに気にしても仕方がないと思います。むしろ、乳歯を大事にすることが必要です」と強調します。当たり前ですが、永久歯がないということは、乳歯を永久歯の代わりに使わなければならないということです。

歯を失う原因としては、外傷を除くと、虫歯や歯周病などの細菌感染がほとんどだそうです。

「歯磨きをする」「甘い物を食べ過ぎない」といった基本的なことを徹底する必要があります。また、キスは細菌を交換する行為なので、稲毛さんは「エチケットとして、普段から歯みがきをきちんとして」と推奨し、「外出先で歯磨きができない場合、水で口をしっかりゆすぐだけでも良いです」と話します。

稲毛滋自さん(右)