発熱して2日以上経過する高齢者…容体の悪化で受け入れ先がなかなか決まらないケースも

 第7波の現状はどうなっているのでしょうか。この日、民間救急の車両に運ばれた79歳の女性。救急救命士が酸素飽和度を測ると90%前後でした。「中等症2」に該当するレベルまで低くなっていたことから、すぐさま酸素の投与が行われました。

 (対応する救急救命士)
 「(血中酸素飽和度は)いま94%。(酸素流量を)3リットルまで上げました。搬送時間はどれくらいですかね?20分?了解」


 隊員が駆け付けた時点では入院先は決まっていましたが、いまの容体を病院側に説明すると…。

 (対応する救急救命士)
 「受け入れ、ダメでした…。『(病院の受け入れが)中等症1までなので、意識レベルが低いと無理です』みたいな」

 容体の悪化で病院の受け入れが白紙に…。すぐに保健所に連絡して他の病院を探してもらいます。


 しかし、時間とともに女性に変化が。

 (対応する救急救命士)
 「だいぶ体が熱いですもんね…。もう1回ちょっと熱を測りますよ。熱が39℃を超えてきて、いま39.3℃。上がってきているな…」


 搬送先が決まらない中、女性の息子も心配そうに隊員に話しかけてきました。実は2日前から発熱していたものの、入院先が見つからない状況だったといいます。

 (隊員と話す女性患者の息子)
 「病院にかかるまでに2日以上かかっているんですよ。たぶんそんなすぐに(病院は)見つからへんと思うんですよ。栄養状態も悪いし、だいぶ弱っていると思うので」


 その後、日は落ちて、あたりはすっかり真っ暗になりました。そして…。

 (対応する救急救命士)
 「病院が決まって、いまから病院に向かいますね。長い間お疲れさまでした」

 車の到着から約4時間、ようやく病院に入ることができました。