「なんのための区画整理か」

徐々に町の復興が進む中で苦しい思いをしている人もいます。

益城町に住む小嶺隆(こみね たかし)さんです。

小嶺隆さん「わが家もまた建て直さなければいけない」

区画整理事業で被災後に一度は建て替えた自宅の敷地に道路ができることになったのです。

小嶺さん「寝耳に水ですよ。なんでこんなところに道路がいるのですかと。『(町の担当者が)区画整理です。決まりましたから』と」

益城町では災害に強い町を目指して、町中心部の約28.3ヘクタールを対象に道路や公園などの公共用地や宅地整備が進められています。

この区画整理事業が持ち上がったのは小嶺さんが自宅を再建した後でした。

小嶺さん「(区画整理事業が)本当に町のためにできているという実感は持ちません。なんのための区画整理かと思います。住民を苦しめているだけです」