山口県光市室積の「みたらい保育園」。52年間で、800人を超える子どもたちを送り出してきましたが、この春、閉園することになりました。みたらい保育園の最後の日、たくさんの人の感謝の気持ちに包まれました。

園庭から聞こえてくる、子どもたちの元気いっぱいの声。みたらい保育園で見られてきた、暖かな日常です。開園から52年間続いてきたこの風景は、もう見られません。今月末をもって、歴史に幕を下ろします。
理由の1つが、少子化です。みたらい保育園は1972年に開園し、その2年後には定員の120人がいっぱいでした。しかしこれをピークに、園児の数は年々減少します。2023年度の園児数は17人と、45人の定員の半分にも達していません。そして2024年度、入園を希望した人は、0人。市は、来年の閉園を1年前倒し、3月末での閉園が決まりました。
保育園に「ありがとう」を伝えたい
園長の山野井尚子さん、実は園の出身です。閉園が決まってさみしい思いとともに、地域のあたたかさをより感じているといいます。
みたらい保育園・山野井尚子園長
「閉園が決まってからは地域、卒園児からOBなどたくさんの方が来てくださったり、電話をかけてくださったりお声がけしてくださったりしました。さみしいねって言う中にもああいうことがあった、こういうことがあった、何をしたのが楽しかったよって思い出話をしてくださいました」
園児が遊ぶ卒園式まであと4日。閉園を感じさせることなく、いつもどおり卒園式の準備が進められています。
記者
「この保育園にどんなこと伝えたいかな」
園児
「ありがとうの気持ち!」
山野井園長
「楽しいみたらい保育園の思い出を心に留めてそんな時間にできたらいいなと思ってます」