大手メーカーの低価格の豆腐がスーパーに並ぶ中、県内産など国産大豆を使い、昔ながらの製法にこだわる洞沢豆富店。

一方で、価格競争に商売を諦める豆腐店もあるといいます。


洞澤さん:
「松本に今残っているのは4軒。俺始めたときは何軒あったかな。30軒くらいあった」
「ほんとになくなっちゃったってことです」
「コロナでやっぱり打撃を受けた人もいっぱいいて減っちゃった、組合を運営できなくなってきた。寂しい話だけどね」

1951年に設立された県豆腐商業工業組合。

かつては原料の大豆を共同で仕入れるなどしていて、洞澤さんによると、少なくとも200店以上の豆腐店が加入していたといいます。

また、全国的にも珍しい独自の品評会は、これまで27回開催され、豆腐職人の技術力向上に大きく貢献しました。

しかし、組合は2022年度には16店に減少。

担い手不足から組合を維持することは難しいと判断し、3月末での解散を決めました。

洞澤さん:
「すごくいい仲間でね、みんなライバルではあるんだけど、お互いに切磋琢磨しながら、いい方向見つけていくっていう、そういう組合だったもんでね、非常に大きなダメージだと思います」
「寂しいこんだし、自分たちの商売にとってもマイナスだと思うやっぱり」

組合解散という大きな決断をした県内の豆腐店は今、それぞれの特色を出すことで時代の変化に立ち向かいます。


工場長 西沢治人さん:
「安心して食べられるもの、安全なもの美味しいもの、そこはやっぱり一番大事にして製造しています」

松本市笹賀(ささが)にある田内屋(たうちや)。

工場では多いときに1日およそ1万丁の豆腐を生産し、県内のスーパーや小売店を中心に出荷。

また、学校給食用にも納品しています。