野菜高値傾向、卵も再び値上げか

大分市の公設地方卸売市場での野菜価格の動向について、暖冬と3月の冷え込みの影響で、例年この時期に増えるキャベツや白菜の出荷が遅れ、値段が高くなっているといいます

(丸果大分大同青果・岩尾嘉臣野菜部長)「3月に入って気温が低かったということで白菜、キャベツ。そしてハウスもののトマト、ピーマン、キュウリ、このような品目が例年より高くなっている」

原油価格の高騰の影響も受けて高値傾向となっていますが、今後は徐々に解消される見込みだということです。

(丸果大分大同青果・岩尾嘉臣野菜部長)「今度は露地ものが出てきますので、気温も上がると思いますし、4月の中旬から後半にかけて品物が出てくる。価格も落ち着いてくると思う」

毎日12万個の卵を出荷する日出町の鈴木養鶏場。卵の卸売価格は去年、鳥インフルエンザの影響で1キロ当たり350円近くまで上昇。現在は高騰前と同じ200円程度に戻りましたが、生産者は消費の減少など卵を取り巻く環境の変化に頭を悩ませています。

(鈴木養鶏場・鈴木明久会長)「需要そのものが前よりもだいぶ少なくなっている。ウクライナ情勢などでエサの値段が倍になった。生産者としては25%ぐらいコストがアップしている」

鈴木養鶏場ではおよそ20年前から主なエサを輸入飼料から県産米に切り換えていて、現在の国際情勢や円安による影響を最小限に抑えられています。一方で多くの生産者がまだ輸入のエサに頼っている現状から鈴木さんは卵の価格が再び値上げに転じる可能性があると予想しています。

(鈴木養鶏場・鈴木明久会長)「卵の生産原価の60%がエサ代なんです。エサ代が倍になるということはエサ代だけで原価を超える。だから250円ぐらいまで上がるんじゃないですかね」

円安や原材料費の高騰を背景にした値上げに加え、運送業で残業時間の上限が設けられる「物流の2024年問題」で4月からは輸送コストの上昇も。生産者と消費者の双方が頭を悩ませる春となっています。