医師の働き方改革、地域医療に影響は
医療現場では、「医師の働き方改革」で生じる「医療の2024年問題」が懸念されています。
背景にあるのが、「医師の長時間労働」です。これまで、医師は時間外労働の制限なく患者の診察などにあたってきました。しかし、おととし行った調査では、医師のおよそ2割が過労死ラインの年間960時間を超える時間外労働を行っていました。医師の健康を守り、過労によるミスを防ぐためにも医師の働き方が見直され、新年度の4月1日から『勤務医』を対象に「残業時間が規制」されます。

具体的に、時間外労働の上限が大きく3つに分類されています。すべての勤務医が年間960時間となり、地域医療を担う医師や技能向上を目指す研修医は、1860時間が上限に。
一方、働き方改革で生じる問題の一つが、地域の救急医療の維持です。医師の労働時間が制限されることで、これまでのように地域医療に対応できなくなるのではと懸念されています。

福島県の内堀知事は、1日の会見で「医師の働き方改革が県の地域医療提供体制に大きな影響を及ぼすことがないよう、県医師会や福島労働局など関係機関と連携し、医療機関の労働時間短縮に向けた取り組みなどを支援していく」と話しました。
医師の労働環境と地域医療の両輪を守る対策が必要です。














