地震で道具などを失った「輪島塗」の職人たちに、再び作り手としての道を歩んでもらおうと、全国の職人仲間による支援の輪が広がっています。

輪島市の重蔵神社の境内に並べられたのは、漆器づくりに欠かせない道具の数々。「輪島塗」の産地として知られる輪島市は、今回の地震で工房が倒壊したり火災に見舞われたりして、多くの職人が漆器作りを再開できていません。

並んだ道具の数々

こうした中、福井県で木地職人として活動する「ろくろ舎」の酒井義夫さんがSNSを通じて全国の職人仲間に道具の寄付などを呼びかけました。30日は漆を混ぜるために使う「ヘラ」やハケなど数千点が集まった職人たちに無償で提供されました。

企画した「ろくろ舎」酒井義夫さんは「職人や作り手は、手を動かすことがアイデンティティだから」と話していました。道具の配布は、31日も行われます。