資金を集めるためクラウドファンディングにも挑戦しました。
こうして完成した絵本のタイトルは「悪いばい菌やっつけろ!」。


ある日、熱を出してしまった主人公の男の子。
原因が、汚れたままの手から入ったばい菌とわかり、子どもたちが手洗いの大切さを学ぶというストーリーです。
2月初め、絵本300冊とともにカンボジアに向かった大西さん。

日本のNPO法人の力も借りて、農村部の8つの小学校をまわり、絵本を手渡すことができました。
大西さん:
「まず手に取って読んでくれている、声に出しながら読んでくれているっていうところが、すごくうれしかった」

帰国後の3月、長野市で開いた活動報告会。
大西さんは長時間のバス移動を繰り返しながら、貧しい農村部を中心にカンボジア国内の小学校を巡ったことなどを報告しました。
大西さんは、プレゼントした絵本を自宅で読む子どもたちの様子から気づいたことがありました。
一般的に貧しい家庭が多い、トタン屋根の家に住む子どもは、10歳前後でも絵本のクメール語をたどたどしく読んでいました。

一方、同じ年ごろでも中流以上と思われる家の子どもは…。

大西さん:
「だいぶスラスラと読めてますよね。こんな感じで家や収入によって、子どもたちの読み方にも差があるなというのを感じました」
校舎や家、子どもたちの服装などから、地域や人々の間に大きな格差があることを感じたといいます。
そして、カンボジアでは自作の絵本を渡すだけでなく、小学校で手洗いのワークショップにも取り組みました。

楽しみながら子どもたちに手洗いを習慣づけてもらおうと工夫し、手ごたえを得た一方で、水事情の厳しさにも直面しました。














